促進耐候性試験・考察

   

促進耐候性試験


●目的
実際に市場で利用されてるドロップケーブル札の二種類の製品であるメタルフォト製品と
アルマイト印刷製品を比較しながら メタルフォトの耐候性を確認するため
●試験
公的試験機関である東京都立産業技術研究所に試験を依頼し
促進耐候性試験(サンシャイン)3000時間を行い 試験結果を得た
比較するアルマイト印刷製品は参照するのみとし 成績評価は行わなかった
●試験結果
下記の写真が示すように、メタルフォトは目視によるわずかな変化と色差に多少変化が見られる程度であり、
退色・劣化はほとんどなかった
アルマイト印刷物は1000時間程度でほとんど退色が進みこの時点ですでに不良となっていた


考察 なぜアルマイト印刷は退色しメタルフォトは退色しないのか?


封孔された陽極酸化表面(アルミナの水和物)は透明であり 陽極酸化皮膜の細孔内の黒色部分は
太陽等の紫外線の影響を受けます
メタルフォトの黒色部分は金属の「金」と「銀」で構成されており 劣化や退色はほとんどありませんが
アルマイト印刷の黒色は有機染料なので紫外線によって染料色素が分解し退色してしまいます
試練試料の陽極酸化層はアルマイト印刷のほうが厚く封孔処理の度合いは同じでした
しかし 陽極酸化層をいくら厚くしても 封孔度を高くしても有機染料の劣化にかかる退色を防ぐことはできません